4月より開催しておりました、企画展『縄文土器入門~縄文土器の特色をさぐる」展示資料の人気投票イベント『第4回 長岡縄文土器グランプリ』は、6月30日(日)をもちまして終了いたしました。
以下に、得票数の多い順に1位から8位までの縄文土器をご紹介します。
ご紹介する土器たちは、企画展『縄文土器入門』において8月25日(日)までご覧いただけます。
多くのみなさまにご投票いただき、誠に有難うございました。(有効票数1,950票)
第1位 焼町(やけまち)土器 (新巻型類型、深鉢)【457票】
縄文時代 中期前半
長岡市 南原遺跡 出土
高さ 約29cm
第4回王者はこの土器に決定!群馬県や長野県など、中部高地を中心に古くから広がる、立体的な意匠を特徴とした土器です。毎年エントリーされながら惜しくも1位を逃してきた焼町土器が満を持して王者に輝きました!
第2位 多孔底付注口(たこうていつきちゅうこう)土器 【361票】
縄文時代 後期中葉
長岡市 中道遺跡 出土
高さ 約11cm
今回初めてノミネートされた、多孔注口付土器が第2位にランクイン!新潟県~東北地方から出土している、非常に珍しい形の土器です。茶こし急須の様な、機能性に優れたデザインに惹かれるという声が多く聞かれました。
第3位 台型(だいがた)土器【第306票】
縄文時代 中期
長岡市 岩野原遺跡 出土
高さ 約14cm
第3位は、毎年上位にランクインされている台付土器!胴部の穴や文様からキャラクターの様にも見える不思議な形は子供を中心に大人気。用途不明のこの土器について「かぶるのかな・・?」など今年も議論に花を咲かせました。
第4位 小形蓋付壺形土器【282票】
縄文時代 後期初頭
長岡市 津南町上野スサキ遺跡周辺 出土
高さ 約8cm
第4位は、ふちをめぐるワンポイントの文様がかわいいこの土器!土器と蓋がセットになった三十稲場式土器で、高さわずか8cmと小柄ながら蓋にはちゃんと“とって”がついており、こだわりを感じるつくりになっています。
第5位 三仏生(さんぶしょう)式土器(浅鉢)【174票】
縄文時代 後期中葉
長岡市 中道遺跡 出土
高さ 約8cm
今回唯一の浅鉢、三仏生土器が第5位でした!一見シンプルな見た目ですが、粘土ひもでつくられた立体感のある花びらの様なかざりがなぜか片側だけについていると少し不思議なデザインです。
第6位 東北系土器(深鉢)【147票】
縄文時代 中期中葉
長岡市 中道遺跡 出土
高さ 約30cm
シンプルながら優美さをもつこの土器が、6位にランクイン。ウリ科の植物のような若干の下膨れ体型は、どことなく親近感を感じさせるシルエットです。突起部分のさりげない渦巻や、胴体に施された縄文などから、東北地方の土器の影響がうかがえます。
第7位 大洞(おおぼら)A式土器(台付浅鉢)【130票】
縄文時代 晩期後葉
長岡市 五泉市矢津遺跡 出土
高さ 約10cm
6位と僅差で惜しくも7位となったのは、この土器。盛り付け用のお皿に脚がつくことによって、なんだかえらくなった気分にさせてくれる台付浅鉢は、東北地方の亀ヶ岡(かめがおか)式土器の系統で縄文時代終盤となる晩期に多いタイプです。
第8位 北陸系土器(深鉢)【92票】
縄文時代 中期前半
長岡市 千石原遺跡 出土
高さ 約15cm
北陸地方の新崎(にんざき)式土器にみられる、格子状の文様が施されている土器。格子状の文様は、竹を半分に割った工具で、土器の表面に縦横引かれた沈線に囲まれています。