第3回 長岡・縄文土器グランプリ結果発表!

4月より開催しておりました、企画展『縄文土器入門~縄文土器の特色をさぐる」展示資料の人気投票イベント『第3回 長岡縄文土器グランプリ』は、7月2日(日)をもちまして終了いたしました。

以下に、得票数の多い順に1位から8位までの縄文土器をご紹介します。
ご紹介する土器たちは、企画展『縄文土器入門』において8月27日(日)までご覧いただけます。 
多くのみなさまにご投票いただき、誠に有難うございました。(有効票数1,552票)

第1位 大木(だいぎ)8b式土器
    (深鉢)   【490票】


縄文時代 中期中葉
長岡市 岩野原遺跡 出土
高さ 約 20cm

第3回王者はこの土器に決定!
コロンとした小ぶりな土器で、胴部には両端の渦巻を曲線で結ぶ腕骨文がちりばめられ、左右非対称の突起と合わせて実にユーモラスかつカワイイ、と人気を集めました。東北南部を中心につくられた土器です。

第2位 台形(だいがた)土器
           【247票】

縄文時代 中期
長岡市 岩野原遺跡 出土
高さ 約14cm

今回は同数獲得の2点が2位に!
1つはこの台形土器。バケツを伏せたようなカタチ、胴部の穴や文様からキャラクターのようにとらえる方が続出。ヘルメットにも例えられました。出土例が少なく、明確な用途も不明(一説には作業台とも)。
こんな土器もあるんですね。

第2位 加曽利(かそり)B3式土器
    (注口土器) 【247票】

縄文時代 後期後葉
長岡市 岩野原遺跡 出土
高さ 約15cm

同数2位のもう一つはこの土器!
昨年に続き2位にランクイン、不動の人気を示しました。使い方がわかりやすく、縄文人に親近感をもてるところが人気の理由。擦消縄文を胴部にもち、東日本に広がる加曽利B式の中でも新しい時期の土器です。

第4位 三仏生(さ(ん)ぶしょう)式  
    土器(深鉢) 【195票】

縄文時代 後期中葉
小千谷市 三仏生遺跡 出土
高さ 約26cm

第4位は、屈指の美肌を誇るこの土器!持てば手が滑りそうなほどツルツルに磨かれており、突起部分との境目もなめらかに仕上げられています。小千谷市の遺跡から名がとられた、東日本の加曽利B式土器と共通性が高い土器様式のものです。

第5位 焼町(やけまち)土器
    (新巻類型、深鉢)【151票】

縄文時代 中期前半
長岡市 南原遺跡 出土
高さ 約29cm

群馬県や長野県など、中部高地を中心に広がる焼町土器が5位でした!焼町土器は、火焔型土器よりも古くから、粘土を駆使した立体的な意匠を特徴としています。この土器も、胴部の波うつかのようにせりだす文様が目をひきますね。

第6位 三十稲場式土器(蓋)
           【110票】

縄文時代 後期初頭
出雲崎町 矢郷橋遺跡 出土
高さ 約10cm

縄文人こだわりの、おナベのフタが6位にランクイン。縄文土器でフタまでつくる土器様式は珍しく、馬高遺跡の隣に所在する遺跡名が使われています。最近流行りのアレのように、縄文人の料理を「整える」のに一役かっていたのでしょうか。

第7位 浮線(ふせん)網状文系
    土器(浅鉢)  【57票】

縄文時代 晩期後葉
長岡市 藤橋遺跡 出土
高さ 約7cm

どこかでみた気がする、オシャレな浅鉢が7位です。胴部には細く削りだしたひし形が連続し、網目のように続いています。関東から中部、東北南部まで広くみられる、縄文時代も終わりにさしかかる時期の土器。

第8位 加曽利(かそり)B3式土器
    (壺)     【55票】

縄文時代 後期後葉
長岡市 岩野原遺跡 出土
高さ 約26cm

シンプルながらも不思議さをかもしだすこの土器。胴部より口縁部の直径が小さくなる「壺」ですが、いくつかの器を重ねたような不思議なかたち。胴部には撚りが反対の縄を組んで使う「羽状(うじょう)縄文」が、帯状にあしらわれています。