長岡・縄文土器グランプリ 結果発表!

4月より開催されていた、企画展『縄文土器入門~縄文土器の特色をさぐる』展示資料の人気投票イベント
『長岡・縄文土器グランプリ』は、7月31日(土)をもちまして終了しました。

以下に、得票数の多い順に1位から8位までの縄文土器をご紹介します。
ご紹介した土器たちは、企画展『縄文土器入門』において、8月29日(日)までご覧いただけます。
多くのみなさまにご投票いただき、まことにありがとうございました。(有効票数1,322票)

第1位 火炎C群土器(深鉢)
          【 495票 】
縄文時代中期中葉
長岡市中道(なかみち)遺跡
高さ 約48cm

堂々のグランプリはこの土器です!
東北地方と新潟の土器文化がまじりあい生まれた土器で、精緻に整えられた、火焔型土器に負けない装飾と美しい器の形が目をひきます。中空の大きな突起が示す、土器づくりの高い技術をぜひご覧ください!

第2位 大木(だいぎ)8b式土器
    (深鉢)  【 207票 】
縄文時代中期中葉
長岡市岩野原(いわのはら)遺跡
高さ 約19cm

第2位は女性に人気な、この土器!
主に東北地方南部でつくられていたグループの土器です。口縁にのる左右非対称の突起、表面のもようやとってには、「腕骨文(わんこつもん)」とよばれる両端に渦巻のついた半円がちりばめられています。

第3位 台形(だいがた)土器
           【 174票 】
縄文時代中期
長岡市岩野原(いわのはら)遺跡
高さ 約14cm

第3位には正体不明のこの土器が!
他と一線を画す、ミステリアスなオーラを漂わせるこの土器は、用途が不明。口の開いていない上の面は何のため?作業台?ものをのせるところ?全国でも例が少なく、長岡市では2点しか発見されていません。

第4位 加曽利(かそり)B3式土器
   (注口土器)  【 167票 】
縄文時代後期後葉
長岡市岩野原(いわのはら)遺跡
高さ 約15cm

東日本に広がる加曽利B式土器の、新しい時期の土器です。表面のもようは、縄文をつけて線を引き、内側の縄文を消す「磨消(すりけし)縄文」というもの。注ぎ口がつき、液体専用の器としてつくられました。
「使ってみたい!」という声も。

第5位 三仏生(さんぶしょう)式
    土器(深鉢) 【 95票 】
縄文時代後期中葉
小千谷市三仏生遺跡
高さ 約25cm

表面がツルツルに磨かれているこの土器は、東日本の加曽利B式土器と共通性が高いものです。小千谷市にある遺跡から名付けられました。底の直径10cmに対し、大きく開いた口は直径約30㎝!ですがとても安定して立つことのできる土器です。

第6位 東北系土器(深鉢) 
           【 82票 】
縄文時代中期中葉
長岡市岩野原(いわのはら)遺跡
高さ 約60cm

他を圧倒する大きさのこの土器は、東北地方の土器の影響をうけ、新潟でつくられました。長岡市内で復元された縄文土器の中では最も大きく、大人が二人がかりで持ち上げケースに入れるほどの重さ。水がめなどに使われたものでしょうか?

第7位 三十稲場式土器(深鉢) 
           【 68票 】
縄文時代後期初頭
出雲崎町矢郷橋(やごうばし)遺跡
高さ 約10cm

馬高遺跡とともに史跡に指定される三十稲場遺跡から名付けられた土器(のフタ)。縄文土器では珍しく、フタまでワンセットでつくる土器グループです。水玉もようのような、棒などで突き刺す「刺突文(しとつもん)」が全体につけられます。

第8位 大洞(おおぼら)A式土器   
   (台付浅鉢)  【 34票 】
縄文時代晩期後葉
五泉市矢津(やづ)遺跡
高さ 約10cm

東北地方の亀ヶ岡式土器系統の土器で、食品などを盛りつけた浅鉢に脚がついています。最下位ながら、土器づくりイベントでは「これをつくってみたい!」という方、実際につくった方が続出しました。隠れファン獲得率が高かったようです。