令和6年をふりかえる~土のイベント編

令和6年も、馬高縄文館では多くのイベントを開催し、そしてまた多くの方々にご参加いただきました。
感謝の気持ちを込め、二編にわけてふりかえっていきたいと思います。
今回は「土」、土器・土製品・発掘調査などのイベント編です。

初めの4月に行われたのは、馬高縄文館の名物イベント「火焔土器をつくろう!」です。
準備やフォロースタッフの確保などの都合上、定員5名。そのため毎年、開始数分で受付終了となります。申し訳ございません…。
今年度も激戦の末、5名にご制作いただきました。数名の方は新潟県外、かなり遠方から毎週日曜日5日間通われ、熱心にメモや写真をとったり、家に帰ってから復習したり…その熱意に頭が下がります。
画像は見本を参考に、鶏頭冠突起に粘土紐を貼りつけているところ。
粘土の塊からここまで形づくるのは、相当の時間と根気が必要です。

一日かけて自分オリジナルの土器をつくる「縄文土器をつくろう!」は例年5月・9月に開催。今年度も縄文土器を参考に、個性あふれる作品が多数誕生しました。
自分の家にどんな土器があったら素敵かなあ、と夢がふくらみますね。
夏休みワークショップでも、2時間のミニ土器づくりを行いました。

こちらは6月の「土器焼き体験!」の様子。
4・5月のイベントで制作された土器作品を焼成しています。
よく乾燥して明るい黄土色だった土器は、徐々に火に近づけられ残りの水分が蒸発。そして火中では一度黒くなり、最後に大きな火柱が消えて出てきたときにはススがとんで薄いベージュ色になっていました。
無事焼けたもの、壊れてしまったもの、熱意を込めた分の悲喜こもごもが遺跡のわきで繰り広げられました。
秋にも行われましたが、雨天により平日に職員と有志で実施しました。参加できなかった方、申し訳ございませんでした…。

さわやかな5月の遺跡脇で行われたのは「縄文遺跡の発掘体験!」。遺跡調査員の指導の下、模擬遺跡の土を少しずつとりのぞくと…でた!「これは何?」「こっちにも!」とあちこちから声があがりました。
午後には「縄文楽器をつくろう!」も行われ、中空の土笛や土鈴をつくりました。音が鳴るかな…?

6月には「「ミス馬高」土偶をつくろう!」や「縄文耳飾りの小物入れをつくろう!」を開催。
土偶は粘土紐で目鼻をつくったり、普段は見えない頭部の文様まで再現しました。各々印象の違うミス馬高さんが誕生!面白い!
耳飾りは粘土を「彫る」という一風変わったつくり方をします。

土器や土製品は、粘土を焼くと堅く水に溶けなくなる、という化学変化を利用した道具です。縄文文化ではかかせない、代表的な素材や技術ですよね!何千年たっても、溶けずに土の中から発見される土の道具…。今年も皆さんに楽しんでいただきました。2025年、またのご参加も初のご参加も、両方お待ちしております!